猟師になりたい! の感想

アマゾンで購入する

参照データ

タイトル猟師になりたい!
発売日販売日未定
製作者北尾トロ
販売元信濃毎日新聞社
JANコード9784784072446
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 文化人類学・民俗学 » 日本の民俗

購入者の感想

ここ数年微妙に注目度が上がってはいる物のまだまだ完全にマイノリティな"猟師"、
それで生計を立てている人など殆どおらず、
一般人からすると非常に縁遠い存在であるかと思います。

そんな猟師になりたいと筆者が漠然と思う所から話は始まります。

筆者自身が狩猟免許と銃所持許可を得る過程が書かれています、
兎に角猟師になるための法的なハードルは高く多いです、
試験のみならず診断書だ講習だと、非常に忙しいです。
筆者は文筆業でいわゆる自由業ですから比較的時間を自由に使えるのですが、
それでもバタバタ感は本書より感じることが出来ますので、
土壇場でなりたいと思っても厳しいが、
時間的な余裕が充分にあると狩猟免許に関しては難しい物ではありません。
多くの人が心と時間をすり減らす猟銃の所有許可に関して、
筆者は非常にスムーズに行った感があります、
もめる人は非常にもめるので、誰しもが筆者のように上手く行かない覚悟はした方がよろしいかと思います。

また、試験の難易度、試験場の情報、具体的にかかるお金まで細かに書かれていますので、
その辺を知りたいという人には打って付けの一冊でしょう。
ネタバレになりますが銃やガンロッカー代まで含めると総額で約30万とのことです。
かかる金額を見ると…やはりそこそこ余裕のある人じゃ無いと軽々しくなれる物では無いことが分かります。

因みに筆者は弾の価格が安い空気銃のためか触れていませんが、
ライフル不所持のシカ撃ちが使う、スラグ弾やサボット弾は一発数百円するため、
空気銃ほど気軽に撃てないし、狩猟となると弾代以外にガソリン代もかなりかかります。

千松氏の「ぼくは猟師になった」ほど猟師に重きを置いているわけでは無く、
「山賊ダイアリー」ほどワイルドに野外へ繰り出しているわけではありません。
猟師としては非常にライトな筆者です、文筆業をこなしつつ長野と東京を股にかける二重生活、
一見自由業に見えるのですが、猟に出られる日が限定されており、

結構自分語りなんで、家庭の状況とか多いのに家族のキャラは立ってないし猟師になるまでも手続きより引越しの話だったり、肝心の猟のシーンは盛り上がらないしちょっとうーーーんかな。

ニホンザルやツキノワグマなどの出没にほとほと困って、
猟師になればどうにかなるか?!
と思い購入。
結論的に言えば、ニホンザルは何も考えずに石をスリングでぶつけるのが一番よさそうだ(笑)。

本書を読むと、「山賊ダイアリー」の岡本健太郎氏とそのお仲間が
いかにサバイバル能力が高く、技術的にすごいか
がよくわかります。

猟師になるには、
いくらかかるの?
何が必要なの?

猟師になると、
何ができるの?
何ができないの?
ランニングコストは?

といった要点がわかります。
特に長野県内の鳥獣害に苦しむ人にとっては、
猟師ってお金かかる A^^;
とヒクかもしれません。おいらはドンビキです。

狩猟免許試験の内容も、「山賊〜」より詳しく(笑)かかれております。
本書の試験部分を読んで、
「こんなんでお金あれば銃器が扱えるのかよ A^^;」
と思う方もいると思います。おいらは正直そう思いました。
うちの隣の猟師のじいちゃんもそうだったのかなぁ、と思うと、背筋が寒くなります。
でも良く考えてみれば、40年〜半世紀前の猟師さんって、戦争で銃器の使用方法なんかもみっちり練習している人が少なくなかったんですね。
だから、にわか猟師の方がかなり危ない。

本書で驚いたのは、免許をもっていても「猟」は廃業という人々の多さ。
年齢的なものもそうですが、ランニングコストもけっこうなお値段ですし、おいらの本拠地の北アルプスは山で迷ったらまず助かりませんし。(垂直に3000m距離無制限を登る気力はないぞ)
おいらはさっくり免許とるのやめました。
だからこそ、
たまたま地方公務員で狩猟免許を持っているため、なにかというと駆除猟に駆り出されて仕事している暇がない
という笑えない話しの裏付けの数字を本書で見せられ、顔がひきつります。

それでも「週末猟師」として頑張っている「お父さん」の姿がよいです。

あなたの感想と評価

コメント欄

関連商品の価格と中古

猟師になりたい!

アマゾンで購入する
信濃毎日新聞社から発売された北尾トロの猟師になりたい!(JAN:9784784072446)の感想と評価
2017 - copyright© みんこみゅ - アマゾン商品の感想と評価 all rights reserved.