シャーリー (ビームコミックス（ハルタ）) の感想

舞台は19世紀辺りの英国。
大人しくて、健気で頑張り屋さんの、13歳の可愛いメイドの女の子“シャーリー”と、大らかで優しく美しい、街の人気者である28歳の女主人のお話です。
とにかく、少女メイドのシャーリーが可愛すぎます。
仔猫のようでもある、黒髪オカッパで無口な子が、ご主人様のために一所懸命に動き回ってる姿は、“いいこいいこ”と頭を撫でてあげたくなるほど愛らしいです。
女主人とは、姉妹のようであり、母娘のようでもある……けれどもやはり主従の関係であります。
メイドと主人の関係ですが、お互いがお互いを大切に思っていて、見ていて優しい気持ちになります。
小さな幸せを大切にしたくなる作品でした。
他、五歳の少年が主人であるメイドのお話、イタズラ好きの旦那様と気の強いメイドのお話が収録されています。こちらもまた非常に素晴らしい。
巷にある似非メイド漫画とは一線を画していて、作者のメイドの対する拘りと愛情が伝わってきます。
この本に収録されているどのお話も、読み易く、丁寧な作りです。広くに薦められる漫画だと思います。