源氏物語 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス) の感想

この本は、塾の先生に源氏物語の概要をつかむのにいい本だと薦められました。
ダイジェスト版なので割愛している所がほとんどですが、一巻（一章）あたりの内容や主旨は大体つかめるので受験向けといえるかもしれません。原文も書かれているので抜けはないです。すいすい読めますよ。
まあ本当に源氏物語を楽しみたい人には、あまりにも省略されすぎているので楽しめないでしょうが。

なんと言っても大作を一冊にまとめたもので、端折っているのは仕方がないが、「あらすじ」「現代語訳」「原文」というように載っているし、文中のその当時の用語の解説もあるし、巻末には源氏、紫式部の年表、登場人物の家系図、さらに理解を深める為の書籍案内が載っていて便利。ビギナーズクラシックスという名の通り、源氏物語を読みたいが、長くて読んでも頭に残らないのでは？と心配する人は、この本で全体像をつかんでから訳本を読むのもいいのではと思う。