謹訳 源氏物語 一 の感想

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参照データ

タイトル謹訳 源氏物語 一
発売日販売日未定
製作者林望
販売元祥伝社
JANコード9784396613587
カテゴリ古典 » 日本の古典 » 古代・中世文学 » 源氏物語

購入者の感想

幾種類かの現代語訳も、どれもこれも十数ページで挫折してきた50代ですが、この「謹訳第一巻」を読んだことで、はじめて源氏物語の最初の数巻を読み通せたことになります。

わたし、林望さんをすっかり誤解していました。「イギリスはおいしい」で売れた人ですから、てっきり英語畑の人かと思っていて、本屋で立ち読みしても、ラジオのトークを聞いても、ちょっとピンとはずれなことを言うなあなどと思うことが多々あったのですが、なんと国語畑の人だったのですね。どうりで、表面的なイギリス論が多かったわけだと納得。

氏の英国暮らしがこの作品にどれだけの影響を与えたのかわかりませんが、「外から見た日本の古典」の意識が現代語訳に生かされた本書は、古典を読むくらいなら英語訳の方に手が伸びる小生にとっては、はじめての「読める古典」となりました。

なんでこんなに読みやすいのだろう―林先生が用いた、読みやすくするための根本的なテクニックは何なのだろうと不思議に思いながら読んでいたのですが、つい先だって毎日新聞の書評から教わりました。紫式部の原文は古き日本の敬語を縦横無尽に駆使した「老婆のひとり語り」という体裁をとっているらしいのですが、この謹訳源氏では、敬語をすっぱりと取り払い、「ひとり語り」を小説の「地の文」のような体裁に変えたとのこと。

なるほど、そうだったのか。私も含めて多くの人たちが、現代語訳であっても開始まもなく挫折してきた原因は、複雑な敬語体系のためにだれがだれに言っているのか分からなくなっていたからでした。そして恐ろしいかな、筋を追えていないという事実にすら気づかないまま「源氏ってツマラナイ」と決めつけていたのです。

注釈を廃したことも大成功で、おかげでスピード感を失うことなく物語をスイスイ読めてしまいます。すべてが邪魔にならない程度に説明されており、「女御」や「更衣」といった聞きなれぬ単語に出くわすたびに注釈に視線を移す必要がないのです。これなら日本語を勉強しているハイレベルな外国人だって十分にタックルできるでしょう。平安貴族がはまってしまったように、現代の読者もはまってしまう、初の快挙!!

幾種類かの現代語訳も、どれもこれも十数ページで挫折してきた50代ですが、はじめて源氏物語の最初の数巻を読み通せました。

わたし、林望さんを誤解していました。「イギリスはおいしい」で売れた人ですから、てっきり英語畑の人かと思っていて、本屋で立ち読みしても、ラジオのトークを聞いても、ちょっとピンとはずれなことを言うなあなどと思うことが多々あったのですが、なんと国語畑の人だったのですね。どうりで、表面的なイギリス論が多かったわけだと納得。

氏の英国暮らしがこの作品にどれだけの影響を与えたのかわかりませんが、「外から見た日本の古典」の意識が現代語訳に生かされた本書は、古典を読むくらいなら英語訳の方に手が伸びる小生にとっては、はじめての「読める古典」となりました。

なんでこんなに読みやすいのだろう―林先生が用いた、読みやすくするための根本的なテクニックは何なのだろうと不思議に思いながら読んでいたのですが、つい先だって毎日新聞の書評から教わりました。紫式部の原文は古き日本の敬語を縦横無尽に駆使した「老婆のひとり語り」という体裁をとっているらしいのですが、この謹訳源氏では、敬語をすっぱりと取り払い、「ひとり語り」を小説の「地の文」のような体裁に変えたとのこと。

なるほど、そうだったのか。私も含めて多くの人たちが、現代語訳であっても開始まもなく挫折してきた原因は、複雑な敬語体系のためにだれがだれに言っているのか分からなくなっていたからでした。そして恐ろしいかな「源氏ってツマラナイ」と決めつけていたのです。

注釈を廃したことも大成功で、おかげでスピード感を失うことなく物語をスイスイ読めてしまいます。すべてが邪魔にならない程度に説明されており、「女御」や「更衣」といった聞きなれぬ単語に出くわすたびに注釈に視線を移す必要がないのです。これなら日本語を勉強しているハイレベルな外国人だって十分にタックルできるでしょう。平安貴族がはまってしまったように、現代の読者もはまってしまう、初の快挙!! 古き日本の、色好みの公家文化が結実した文学、といっても巻が進むにつれ「色」だけではない味わいがでてくるはず。さっそく「その二」を購入しました。わたし、謹訳全十巻いけそうな気がします。

大学で源氏を研究したこともあったけど、その面白さにちっとも気づきませんでした。

しかし、この源氏物語は面白い!
原文を読んでいる時のニュアンスをそのままに、しかし違和感なく現代の言葉にうっすらすりかえてあるという感じで、物語の中の映像が色鮮やかに目に浮かぶのです。
これを全巻読むまでは、映像化されているものなどを観たくないと思えるほど。
姫君のもとへ忍んで行く源氏のドキドキ感、床板のきしみが聞こえてくるようです。

開いたままにしておける本の作りもまた素敵です。
学校の教科書や参考書など、この作りだったらさぞかし勉強しやすかっただろうに。

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