映画 謎解きはディナーのあとで Blu-rayプレミアム・エディション の感想

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非常に楽しい作品。TVドラマを観ていた方にはより楽しめると思う。豪華客船の中で起こる窃盗計画、連続殺人及び謎の怪盗ファントムの組合せという如何にも娯楽作品的創りが好ましい。全体的に観光気分が漂っている。それでいて、ミステリ的趣向はシッカリしているのである。全体の構成(窃盗と殺人が重層構造になっている)もそうなのだが、例えば2番目の殺人で、被害者が何故裸のままで土下座した格好をしていたのか ?　といった細かい点をミステリ的に巧みに説明しているのには感心した。

影山(桜井翔)と麗子(北川景子)との関係も何時にも増して面白い。2人がいいムードになるシーンもあるし、影山がホ-ムズ(!)の扮装をし、麗子とタメ口をきくシーンも中々見物である。風祭(椎名桔平)のハジケ振りも相変わらずで、TVドラマ及び映画にとって、風祭は必要不可欠という事を再認識させられた(原作ではこれ程の存在感はない)。

竹中直人、生瀬勝久といった個性派俳優はその個性通り縦横無尽な演技を披露しているし(特に竹中直人は監督の要求以上だろう)、伊東四朗が特別出演したり、TVドラマで影山と同一の拘置室に入った田中要次が船員役で出演したりとサービス満点である。作品全体の底流を流れるテーマも本作に相応しい。リラックスした時間を過ごせる上質の娯楽作品だと思う。

TVドラマでのユーモアに包まれた本格的ミステリーが、この映画でも堪能できます。

シンガポール行きの豪華客船で起こった二つの殺人事件と、船に持ち込まれた二つの宝物。

殺人事件の死体は相変わらず奇妙な状況で発見されるし、お宝を狙う盗賊も一人とは限らず、
最後にお宝を手にするのが誰なのか、最後まで目が離せません。

TVドラマでのお約束だった影山の毒舌(というよりただの悪口?)もティータイムも健在、お
宝護衛で船に乗り込んでいた風祭警部のちょっかいが、忘れた頃にミラクルな事件解決を
もたらす伏線もぬかりなし。

豪華客船内という海の上の密室事件だけで二時間も持たせられるのか疑ってましたが、麗
子お嬢様危機一髪の場面もあったりして、退屈する暇もなく観終えることができました。

影山が推理を披露する前のディナーが船上じゃないのも、映画らしいスケールで可笑しかっ
たですよ。